ごんぎつねくん、まい日まい日、ひょう十のいえへ、くりをもっていったのは、いっぱいいっぱいはんせいしたからだろうね。ぼくも、いたずらしておねえちゃんがないたときは、いっぱいいっぱいはんせいするよ。ごめんねっていっしょうけんめいにいうよ。ごんぎつねくんも、ひょう十にちゃんと、ごめんなさいといえばよかったのにね。はずかしかったのかな。きつねだから、みつかったらてっぽうでうたれるとおもったから、こっそりくりをもっていったのかな。
ぼくは、ひょう十にてっぽうでドンとうたれて、ごんぎつねくんがぱたりとたおれたところをよむと、めのところがあつくなって、下のはがじんじんしてくるよ。むねが、ぎゅっとなるよ。ごんぎつねくんが、ひょう十のうちへ、くりやまつたけをもっていっていたことを、ひょう十がしらなかったから、ころされちゃったんだね。
ひょう十は、ごんぎつねくんのことを、ずっとわるいきつねだとおもっていたんだね。でもさいごに、ひょう十は、いままでじぶんにおくりものをとどけてくれたのが、ごんぎつねくんだとわかってびっくりしたんだね。
てっぽうにうたれるまえに、ごんぎつねくんのいいところが、ひょう十にわかればよかったね。そうしたら、ごんぎつねくんもひょう十もひとりぼっちだから、いっしょにくらしただろうね。ごんぎつねくんもひょう十も、ほんとうはとてもやさしいから、なかよくなれるとぼくはおもうよ。